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ガスケットとは?パッキンと何が違うの?2022.03.03

機械設計や配管修理でよく聞く「ガスケット」。
ガスケットは配管の接続に欠かせないパーツのひとつですが、同じような役割を持つパッキンやOリングもあるため「違いは何?」と疑問に思う人も多いでしょう。
そこで今回は、ガスケットの特徴やパッキンやOのリングとの違い、ガスケットの種類別の特徴について詳しく紹介します。

ガスケットとは?パッキンと何が違うの?

目次

ガスケットとは?

ガスケットとは、金属同士をボルトで繋ぐ時、中を流れる液体や気体を防ぐシール材です。
内部だけではなく外部から異物の侵入を防ぐ目的もあり、使用目的に合わせてさまざまな形状や厚み、材質のガスケットを使います。
お弁当箱や水筒でいえば「パッキン」と呼ぶパーツが、ガスケットの役割です。

パッキンとガスケットの違いは何?

液漏れを防ぐためにシリコンやゴム製のパッキンを使ったキッチン用品がありますが、金属のパーツにもパッキンがあります。
ガスケットもパッキンも役割は同じで、配管内外の漏れや異物侵入を防ぐ働きがあります。
どちらも目的は同じですが、実は使い方がまったく違うので、使用方法に合わせて選ばなくてはいけません。

ガスケット:動かない場所に使う(金属同士を固定する部分)
パッキン:動く場所に使う(回転や往復運動する部分)

ガスケットは、固定して動かさない配管の接続部分などに使います。
例えば、水道管や排水管など、機械の接続部分を動かさない時に使用するパーツです。
一方パッキンは、配管などの接続部分が回転する場所や、空気圧や油圧でピストンする部分などに使います。
例えば、ポンプやモーターの回転部分(軸)に使用するパーツです。

ガスケットはOリングとも違う?

ガスケットはパッキンと混同して考える人が多いのですが、もうひとつシール材である「Oリング」とも間違えやすいです。
Oリングは名前の通り断面が円形(O型)になっており、ガスケットとパッキンの特徴を兼ね備えたパーツです。
固定部分と運動部分どちらにも使えるため、シール材の中では一番多く使用されています。

ガスケットの種類と特徴

ガスケットの役割は、固定した時に管内から漏れや異物侵入を防ぐこと。
そのため、ガスケットは「弾力性、耐熱性、耐寒性、耐圧性、耐薬品性、長期安定性、メンテナンス性」とたくさんの機能を求められます。
ガスケットは大きく分けると3つの種類があり、それぞれ特徴が違います。
使う場所に合わせて種類を選ぶ必要があるので、特徴を知っておくことは非常に重要です。

非金属ガスケット

非金属ガスケットは「ゴムガスケット」「合瀬樹脂ガスケット」「ジョイントシートガスケット」「膨張黒鉛ガスケット」などの種類があり、どれも非金属材料で製造しています。
他の2つのガスケットに比べて軟らかい材質のため、一般配管などの接合部分によく使われるパーツです。
中でも、黒鉛系ガスケットは黒鉛決勝を化学処理や熱処理して製造するため、高温や薬品に強い性質があります。

セミメタリックガスケット

セミメタリックガスケットは「金属板(箔)入りシートガスケット」「メタルジャケット形ガスケット」「うず巻形ガスケット」の種類があり、金属材と非金属剤を使って製造します。
一般的に多く使われるのは「メタルジャケット形」と「うず巻形ガスケット」で、うず巻き形は金属材と非金属材を交互にうず巻状にするため、高温高圧に優れているのが特徴的です。
シール性能が高いため、石油関係やLNG基地など広い場所で使われています。

金属ガスケット

金属ガスケットは「メタルソリッドガスケット」「メタル中空Oリング」などの種類があり、金属材だけで製造するガスケットです。
金属は強度や高熱に強い特徴があるため、軟質なガスケットでは使用できないボイラのマンホールや熱交換器などの接合部に使われます。

メタル中空Oリングは他の金属ガスケットと違い、低温から高温まで対応できます。
また、締め付け力が小さく、シールのスペースが狭いため、コンパクト設計が可能です。
プラスチック加工機器や空気圧機器、真空機器など、さまざまな場所で使われています。

その他のガスケット

ガスケットの種類は大きく分けると3つですが、固形ではない「シールテープ」や「液状ガスケット」も存在します。
シールテープは、テフロン樹脂や四フッ化エチレン樹脂のPTFEを材質としたテープ状のシール材です。
基本的に水道管や空気感といった、液体や気体が流れる配管の接続部分に使われます。
通常、配管の接続部分はネジで隙間をなくすのですが、完全に管内からの漏れを防ぐことはできません。
そこで、ネジ部分にシールテープを貼って小さな隙間を埋め、接続部分の水密や気密を保ちます。
液体ガスケットは固形やテープではなく液状タイプのガスケットです。
他のガスケットのように単体で使うのではなく、コーキング材のように別のガスケットを補強するために使用します。

まとめ

ガスケットとパッキン、Oリングはどれも同じ役割を持ちますが、特徴がまったく違うので使う場所に合わせて選ばなくてはいけません。
基本的にガスケットは「動かない場所」、パッキンは「動く場所」、Oリングは「場所に合わせて使う」と覚えておくといいでしょう。
選び方によって、水漏れやガス漏れなど危険な状態を作ってしまうケースもあるので、悩んだ時は業者へ相談することをおすすめします。